ホンマシカ

昔諦めた詩をかいてみることにしました。

ゲームオーバー

お気に入りの席でカーテンに隠れて

読みたくもない本を開く

窓から吹く風は 砂埃をいれてきた

気になるあの子なんて僕にはいない

 

となりのあいつは おもしろい話をしてくる

無理やり席から乗り出して

ひっそりと「ここ死神がいるらしいんだ」

 

僕が連れてきたんだ

この世界をゲームオーバーにするためさ

名前のない彼は僕とそっくりで

スーツ姿のくたびれたオヤジだ

 

当てられた席でふんぞり返って

当たり障りのないやりとり

窓はなくて 机の隅にほこりがたまる 

鳴りやまない電話とにらめっこ

 

13日の金曜日 「週末のご予定は?」

ドアの影に隠れた彼を見つけて

死神の倒し方を検索しようかな

 

僕が連れてきたんだ

この世界をゲームオーバーにするために

名前のない彼は僕とそっくりで

何にもできやしないのに

 

彼の思惑は知っている

簡単にやるつもりはない

コンティニューの取引をしよう

 

僕が連れてきたんだ

この世界をゲームオーバーにするためさ

どうせ名前がないのだから

何度だってやり返してやる

 

ホワイトパズル

毎日がきれいなのは気のせいだった

足りないピースはもう探してもいない

地面の石模様を数えて

落っこちてサメに食べられちゃえ

 

一つずつピースを埋めてくだけ

決まった形の同じ形で

合わないことなんてない

ああ 退屈だなぁ

 

ホワイトパズル ペンキをぶちまけて

思うように描けたなら もっともっと

くじらみらいに 自由にどこへでも行けた

 

昨日をやり直したくて

足りないピースを探してみたくなる

風船を片手に持って

あの街の向こうまで飛んでっちゃいたい

 

全部のピースをわかったふり

形を変えてみたら

完成できるのかなあ

ああ 退屈だなぁ

 

ホワイトパズル ペンキをぶちまけて

思うように描いてみて もっともっと

空を飛んで 宝石を探しにいこう

 

 完成しなくてもいい 切り刻んで破って

ツギハギだらけのパズルにしよう

 

こころはあめだま

 

都合のいい僕になっている

それでもいいよ あなたの心に寄り添えるなら

僕のきれいな飴玉を あなたにあげられるのなら

 

いいか悪いかなんて 誰が決めたのだろう

八方美人したって たった一人のあなただよ

欲しいものはわかってる

飴玉をあげるよ もう泣かないで

 

ありがとう天使 君が僕に乗り移ったみたい

僕はなりたい僕になって あなたを救うんだ

意地はってないで いいかどうかなんて関係ないじゃない

 

失礼な奴だって思ってる?

それでもいいよ あなたの気持ちを暴くなら

僕の嫌な部分を 押し付けてごめんね

 

あなたが間違っていても 誰が決めたのだろう

僕が信じてるって たった一人のあなたでいて

欲しいものがわかんないの

飴玉をあげるよ もう笑っていいよ

 

ありがとう天使 君が僕に教えてくれたんだ

僕はなりたい僕になって あなたを救うんだ

意地はってないで どうか僕の飴玉を受け取ってほしいんだ

 

飴玉をあげるよ もう疲れただろう

まるで天使みたいな あなたに

 

 

 

 

 

 

冒険を終わりにしない

途方のない旅だと思ってたろう

本当は終着駅なんてないと

いつ気づいてしまったのか

 

冒険はしないことさ

何かを知ってしまうと忘れてしまうのは

きっと悲しいことだ

 

飾り立てた自分が正しいことを

いつも言い聞かせていたよ

光の中に答えがあると

信じていたほうがマシだった

 

駆け抜けてく

眩いだけの君の何かが

追いかけていく

何もないだけの僕が

いつもの冒険を背にして

 

旅なんていつかは終わると思ってたろう

終わらせるのはいつも僕だ

なんて知ったふうにして

 

冒険はしないことさ

君のそばにあることを知らないだけで

すぐそこにあるんだ

 

飾り立てた自分が正しいことを

君に知って欲しかったよ

光の中に答えがあると

信じていたから僕がある

 

追い越していく

眩いだけの僕の何かが

辿りついていく

君の背中を無視しないで

いつもの冒険を前にして